地質調査



見えない海底を、確かなデータへ
~海上ボーリングの難しさと「創意工夫」の舞台裏~

インフラ整備の最前線、橋梁や港湾施設の設計に欠かせないのが「海上ボーリング」です。しかし、陸上と違い、常に動き続ける「海」を相手にするこの工事には、特有の難しさと緻密な計算が存在します。
今回は、知られざる海上ボーリングの裏側と、施工条件、そして気になる価格の考え方について解説します。
海上ボーリングを阻む「3つの壁」
海上ボーリングが「難工事」と言われる理由は、主に3つの不確定要素にあります。
- 潮位と波の「動」: 陸上と異なり、足場(台船)は常に潮の満ち引きや波の影響を受けます。ミリ単位の精度が求められる掘削において、この「揺れ」をいかに制御し、安定した掘削を維持するかが職人の腕の見せ所です。
- 海底という「闇」: 視覚で確認できる陸上とは違い、海底の状況は音波や事前の資料でしか推測できません。予期せぬ転石や軟弱地盤が現れた際、現場でいかに「創意工夫」して工法を最適化できるかが、プロジェクト完遂の鍵を握ります。
- 安全の「壁」: 急な天候悪化による避難判断。海上では、すべての作業に陸上の数倍の安全確認とロジスティクス能力が求められます。

施工計画を左右する「条件」
海上ボーリングの計画を立てる際、私たちは以下の条件を徹底的に調査します。
- 水深と潮流: 水深が深ければ、それだけ長いケーシング(保護管)が必要になり、潮流が速ければ台船を固定する技術がより高度になります。
- 離岸距離: 岸から離れるほど、警戒船の配置や資材運搬のコストが変動します。
- 漁業権と行政手続き: 海は公共の場所です。地元の漁業協同組合様との調整や、海上保安庁への届出など、円滑な施工には「地域との信頼関係」が欠かせません。

海上ボーリングの「価格」の考え方
「なぜ海上は陸上より高いのか?」というご質問をいただくことがあります。その理由は、単なる作業手間の違いだけではありません。
- 専用設備の投入: スパッド台船や大型クレーンといった普段使用されない特殊な設備が使われます。
- 高度な安全体制: 万が一の事態に備えた救命設備の整備、海上保険、警戒船の配置など、「安全を買い、止まらない現場を作る」ためのコストが含まれています。
- 熟練のチーム編成: 海上での特殊な判断ができる、経験豊富なオペレーターと助手のチームを編成します。
セップ台船のレンタルも可能
私たちはセップ台船のレンタルもやっています。掘削するオペレーターは手配できたが、台船が用意できない会社様に1日単位でセップ台船を貸し出しています。
組立や移動の時のみ弊社社員が現場に行き、作業や指導させて頂きます。東海エリアはもちろん、全国どこへでも駆けつけますので、ご連絡ください。
【まとめ】
陸上での実績はもちろん、東海ジオテックは「海上ボーリング」においても地域をリードする技術力を誇ります。
難現場こそ、私たちの創意工夫が最も輝く場所です。
海底の「見えないリスク」を「確かな安心」へ。 海上地質調査のパートナーとして、私たちは常に最善を尽くします。